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初夏から秋にかけてキンギョハナダイは求愛から産卵まで愛を育む季節になる。

キンギョハナダイは伊東の海で最も多く観られるハナダイの1種。

美しい色彩に体のデザインとラインを持つこの魚がおこなう一連の行動は一つ一つに理由がありドラマチックである。

写真はそんな求愛シーンの序盤、雄個体がU字スイムと呼ばれる行動の瞬間を捉えた。

U字スイムはこれから交接を行うメス個体の選抜と声かけの行動に近い。

自分が持つハレムの中の雌個体に対して、ハレムの上空から激しく急降下してメスに合図を送る。

急降下する際にその美しい身体を激しく動かしくねらせる瞬間は撮影者として殆どのダイバーが狙わない。

私はそんなシーンをなんとか躍動的に表現することができないかと考えてスローシャッターでの撮影を選択した。

観る人によっては魚の顔も映っていないこの写真は一見失敗写真のようにも捉えられるかもしれないがきっちりとした静止画では表現できない「動き」や「躍動感」を感じてもらえたら嬉しい。

水中をガイドしていて「これが正解」と求められるスタンダードな考えは勿論大切だけど、その枠の外に答えを出せたら驚きや喜びもそれ以上に大きな価値として感じられるのではないだろうか・・・。



撮影機材:Nikon D850

Nikon 105mm macro

INON Z330×2



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ひで

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